湯豆腐のようななにか

はじめに少しだけ気合を入れて。その後はだらんと。

見上げてごらん、夜空の星を Fine Days 感想

 見上げてごらん、夜空の星を FineDays 感想(作品総評ではない)
執筆者:やーみ @suxamethonium28

 ※この感想は「天ノ川沙夜ちゃんかわいい!」以上のことを述べていません。

 大変に気分が良い。
 みあげてFDのひかりルートをプレイし終わった直後の僕の感想である。
 

 元々僕はこの「みあげて」シリーズでメインヒロインの一人をしている、天ノ川沙夜ちゃんを大層推している人間である。


 この手の特定推しの人間にとって恐怖は、公式・ユーザー含め誰もその作品を話題にしなくなることで、そのキャラが事実上電子の海に葬り捨てられることである。いわゆる「沼」に流入する河川がなくなってしまった場合、その「沼」に待っているものは緩徐な干上がりである。

 公式からの供給が本当に終了してしまえば、待っているものは「マンネリ」という干上がりだ。私はそれにささやかながら抵抗するために、わざとみあげてFDの一部ルートをプレイしないことにした。それが今回プレイしたひかりルートだった。

 

 今回そのひかりルートに対する封を切ったのは、シンプルに「見上げてごらん、夜空の星を Interstellar Focus」が来月発売されるにあたり、既作で未プレイのルートが有るのは不味いのではないかというただの危機感だった。

 筆者が推しているキャラはあくまで天ノ川沙夜ちゃんであって、彼女はそのひかりの親友である。主人公と天ノ川沙夜ちゃんとひかりとで合わせて三人で三角関係を描いている形だった。故にその三角関係の片割れであるひかりのルートにおいては、まず間違いなく我が推し天ノ川沙夜ちゃんの振舞いがたくさん見られるであろう、という事情だ。

 結果的にひかりルート以外のルートをプレイした時期は相当昔であって、今の時点で充分記憶に残っているルートは複数回周回している天ノ川沙夜ちゃんルートと、たった今プレイを終了させたひかりルートのみである。これら二ルートに関して述べていこうと思う。

 

 以上前提

 さて全ルートをプレイし終わった上での感想になるが、やはりひかりルートが「みあげて」の本懐になるのであろうな、という確信を強めた。故にFDひかりルートへの言及は後段で行い、まずはFD天ノ川沙夜ちゃんルートに関して記載していく。

 前作であるみあげて本編天ノ川沙夜ちゃんルートにおいては、「沙夜ちゃんといちゃついている描写が少ない」という批判があった(何処かのBlog記事だったと思うが記憶の彼方で詳細不明)。それはある程度そうで、実際に憂いがほぼないカップルとしての絡みを見ることが出来たのはルートラスト2割分くらいの文量では無いだろうか。ひかりへの遠慮であったり自罰感情であったり日下部家への雲隠れであったりでなかなか主人公と純粋にバカップルをしていないのは事実であった。

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迷っちゃう沙夜ちゃんもかわいい

 個人的にはバカップルをしていないことで、みかづき天文クラブの「三人」への想いの強さや、沙夜ちゃんの感情の機微などを描けていたと思う。故に別に本編のイチャラブの少なさはデメリットではないと思ってはいるのだが。


 このFDでは基本的に「沙夜ちゃんの想いの積み重ね」を描写しつつ、「沙夜ちゃんとイチャラブする」ことに重点が置かれているように感じた。大変換言すれば、このルートの読者はブタになれる。ぶひぶひ。

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 まず膝に乗ってきた沙夜ちゃんにプリンを与える。少女の小動物的魅力が強調されて、とてもかわいらしい。

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 ついでとあるチョンボに対してバカップルよろしく沙夜ちゃんに可愛く怒られる。親愛が感じられるため、怒られるのも心地良い。

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 更にエプロン沙夜ちゃんの服装三変化である。もうかわいい。さいこう。

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 更に本編でのジレンマの一つだった独占欲を発揮して、バレンタインデーのチョコを弄る沙夜ちゃん。いい……。

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 加えてバレンタインデーのデートで魅せる大人っぽいコート・服装をした沙夜ちゃん。ああ堪らないです。

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 以上のように沙夜ちゃんの可愛らしい魅力を引き出しつつ、シナリオではしっかりと彼女の「想いの積み重ね」を描いてきていた。身悶えする幸せなルートだったと思う。

 

 うってかわってFDひかりルートである。
 このルートにおいては「ひかりの叶わぬ願い」が吐露される。この願いを告白したシーンを記載する。
以下引用
ひかり「あたしは…………ずっと、沙夜になりたかった」
ひかり「いつも傍にいて、暁斗と一緒に日常を過ごすの。
つまんない事を話したり……
何もすることがないのに一緒にいたり……」
ひかり「あたし……通い妻できる沙夜が、羨ましかったんだ」
以上引用

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ひかりの吐露

 一方で沙夜ちゃんはひかりになりたかったキャラである。この双方向性が三角関係の重しとなっていて、やはり尊みが高い。お互いがお互いを認めあえる幼なじみは良いものだ。

 なおこのルートでも、沙夜ちゃんはかわいい。

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キャンサー鍋に誘ってもらえなかった沙夜たん


 特に、ひかりルートエピローグの、沙夜ちゃんとの別れのシーンが最高である。

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ここでも卒業式だあああああ

 結局「みあげて」の物語は以下の要素にまとめられるのであろう。現代に生きることは変化を強制されることであって、それを取り戻そうともがいても、完全には元に戻らない。
 諸行無常のなか、僕はいつまで天ノ川沙夜ちゃんをもふもふ出来るのだろうか。

 何はともあれ天ノ川沙夜ちゃんはかわいい。

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